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胃カメラ
公開日
2026.7.11
更新日
2026.7.11

こんにちは!横浜LA内科・内視鏡クリニック 院長の本多です。
🌀もし胃カメラでポリープが見つかったら、取ったほうがいいの?
胃カメラ検査を受ける前に、多くの患者さんからいただくご質問です。
ポリープにもいろいろな種類があり、切除するかどうかは、大きさや状態などいろいろな点を考えて総合的に判断します。そのため、ひとくくりには言えないのが難しいところです。
ですが、このコラムでは、胃にできるポリープとして頻繁にみられる「胃底腺ポリープ」について、いつも患者さんにお伝えしていることを中心にまとめてみました。
ぜひ胃カメラ検査の前後にお読みいただき、胃のポリープについて、疑問や不安の解消に少しでもお役立ていただけると幸いです。
一般的にポリープとは、粘膜(胃の内側の壁)が盛り上がってできた、いぼ状の突起のことをいいます。
胃には数種類のポリープができることがありますが、その中でも胃底腺ポリープは、比較的よくみられるポリープです。
胃底腺ポリープには、次のような特徴があります。
できやすい場所 | 胃底腺(胃酸や消化酵素を分泌する腺)が集まる胃の上部 |
形 | 表面がつるんとした、半球状の小さないぼ |
大きさ | 多くは直径5mm以下と小さめ |
色 | 周りの粘膜と同じ色か、ほんの少し赤い |

胃底腺ポリープができる原因として、主に以下の3つが知られています。
プロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬、PPIとも呼ばれます)を長期間服用することで、胃底腺ポリープができやすくなるという報告があります。
プロトンポンプ阻害薬を服用すると胃酸の分泌が抑えられるため、胃底腺の細胞が過形成(必要以上に増えてしまうこと)を起こしやすくなることが原因と考えられています。
逆流性食道炎や胃潰瘍などの治療では、この薬を長く服用している方も多く、そうした方では胃底腺ポリープがみられる傾向があります。
ただし、だからといって「薬をやめた方がよい」ということではありません。胃酸を抑える薬は大切な治療薬ですので、服用の継続や変更については、必ず主治医にご相談ください。
胃底腺ポリープは、ヘリコバクター・ピロリ菌に感染して「いない」胃にできやすいことが知られています。
ピロリ菌がいると胃粘膜に慢性的な炎症が起き、胃底腺が萎縮していくため、胃底腺ポリープはできにくい環境になるためです。
家族性大腸腺腫症という遺伝的に大腸ポリープが多発する病気と、胃底腺ポリープの多発が関連している場合があります。
ただし家族性大腸腺腫症はまれな病気で、多くの胃底腺ポリープは遺伝性ではないタイプですので、過度に心配する必要はありません。
もしご家族に大腸ポリープの多い方がいる場合や、若い年代で多数のポリープが見つかった場合は、念のため医師に相談されるとよいでしょう。
胃底腺ポリープから、がんになる確率はまれであるといわれています。そのため基本的には治療は必要なく、経過観察で問題ないとされています。
ただし以下のような場合には、より慎重な対応をとることもあります。
ポリープが大きい(目安として10mm以上)
たくさんのポリープが密集している
若年者(10〜30代)である
ご家族に大腸ポリープや消化管ポリープの多い方がいる
ポリープの形や色が通常と異なる(いびつな形・出血しているなど)
これらに当てはまる場合は、医師の判断により、生検(組織を少し採取して顕微鏡で調べる検査)や切除を検討することがあります。
胃底腺ポリープが見つかった方の胃は、ピロリ菌への感染がなく、胃粘膜の萎縮もないことがほとんどです。当院基準ではこの状態は低リスクと判断されるため、基本的に治療は不要としています。
ただし、胃底腺ポリープのある患者さんには、下記の間隔で胃カメラによる経過観察をご提案しています。
50歳未満の方:3〜5年に1回
50歳以上の方:2年に1回
大きさの変化、数の増減、形の変化などを確認することが目的です。
▶︎ 胃カメラの受診間隔について詳しく知りたい方はこちら:胃カメラは何年に一度受けるべき?所見別の受診頻度目安を解説
プロトンポンプ阻害薬を服用している方は、「引き続き服用が必要か」「ほかの薬(H2ブロッカーなど)に切り替えられないか」を、主治医と一緒に考えてみてもよいでしょう。
自己判断で薬を中断することは避け、必ず医師と相談のうえで検討するようにしてください。
ピロリ菌に感染していないかどうか、まだ一度も調べたことがない方は、胃カメラ検査を受ける際に、ぜひ一緒に確認することをおすすめします。
ピロリ菌の有無は、胃底腺ポリープとの関連だけでなく、胃がんリスクとも関わるため、同時に調べておくと安心です。
▶︎ ピロリ菌について詳しく知りたい方はこちら:胃の不調はピロリ菌が原因?胃がん予防につながる検査と治療を解説

ほとんどの場合、症状は現れません。胃底腺ポリープは小さくて良性であることが多いため、痛みや出血を起こすことはまれです。多くは胃カメラ検査中に偶然発見されます。
「胃がなんとなく不快」といった症状がある場合は、胃底腺ポリープ以外の原因(逆流性食道炎や機能性ディスペプシアなど)が関わっている可能性があります。症状が続く場合は、受診して原因を調べることをおすすめします。
基本的には、切除の必要はありません。
ただし、サイズが大きい(10mm以上)、形がいびつ、出血がある、家族性大腸腺腫症が疑われるなどの場合には生検や切除を検討します。
どちらが適切かは、内視鏡の所見や患者さんの背景によって異なりますので、医師と相談のうえで判断することが大切です。
胃底腺ポリープは、過度に恐れることはありません。きちんと知っておけば、適切な対処をすることができます。
胃底腺ポリープは胃の上部にできやすく、多くは良性です。
プロトンポンプ阻害薬の長期服用あり・ピロリ菌感染なしの方に多くみられます。
基本的には経過観察でOK。大きさ・形・遺伝的な背景によっては精査が必要になることもあります。
定期的な胃カメラ検査で健康管理をしましょう。ピロリ菌検査がまだの方は、あわせて一度確認を。
横浜LA内科・内視鏡クリニックでは、できるだけ負担の少ない胃カメラ検査を心がけています。
胃底腺ポリープに関するご相談やピロリ菌検査の同時実施にもご対応できますので、どうぞお気軽にご相談ください。
▶︎【横浜市三ツ境駅徒歩2分】当院の胃カメラ検査の詳細はこちら
その他、胃カメラ検査やポリープについて、気になることやわからないことがあれば、いつでも診察室でお答えします。遠慮なく聞いてくださいね。
それでは、また次回のコラムで!
【参考文献】
日本消化器内視鏡学会: 消化器内視鏡Q&A「胃ポリープにはどんなものがありますか?」
Tran-Duy A, et al. Clin Gastroenterol Hepatol. 2016; 14(12): 1706-1719. e5.
Bianchi LK, et al. Clin Gastroenterol Hepatol. 2008; 6(2): 180-185.