横浜LA内科・内視鏡クリニック

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胃カメラは何年に一度受けるべき?所見別の検査頻度目安を解説 

胃カメラ

公開日

2026.6.1

更新日

2026.6.9

こんにちは!横浜LA内科・内視鏡クリニック院長の本多です。

🌀「胃カメラって毎年受けるもの?それとも2〜3年に一度でいいの?」

🌀「前回の検査で異常がなかったから、もうしばらく受けなくてもいいよね…?」

こういったお声、外来でもよくいただきます。
実は「胃カメラの受診間隔」は、検査結果(所見)の内容によって変わります
「異常なし=しばらく安心」とは限らないケースもあり、正しい知識を持っておくことが大切です。

そこで今回のコラムでは、胃カメラの適切な検査頻度を所見別にわかりやすく解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

🔸 検査頻度は「前回の所見」によって変わる

🌀「毎年受けるのは過剰?費用も時間もかかるし、必要ないなら受けたくない…」


そう感じる方も多いと思います。

実は胃カメラの次回受診間隔は、前回の検査で見つかった所見とピロリ菌の感染歴によって変わります。一律に「〇年に1回」とは言い切れないのです


ここからは、所見のパターン別に詳しく解説していきます。

🔸【所見別】胃カメラの推奨検査頻度

① 異常がなかった方や、ピロリ菌感染歴がない方

胃粘膜に炎症や萎縮がなく、ピロリ菌の感染歴もない場合、胃がんが発生するリスクは比較的低いと考えられています。

このようなリスクの低い方においては、
・50歳未満の場合は3〜5年ごと
・50歳以上の場合は2年ごと
の検査をおすすめしています。

ただし、ご家族に胃がんの方がいる場合や、喫煙・多量飲酒・塩分過多などの生活習慣がある場合は、受診間隔を調整することもあります。
「異常なし=ずっと安心」ではありません。胃の状態は数年単位でゆっくり変化するため、定期的な観察を続けることが大切です。

② ピロリ菌を除菌した方や、萎縮性胃炎がある方

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)感染は、胃がんの最も重要なリスク因子とされています。ピロリ菌感染が長期間続くと、萎縮性胃炎(胃の粘膜が薄く弱くなる状態)が進行し、胃がん発生のリスクが高まるとされています。


▶︎ 参考コラム:胃の不調はピロリ菌が原因?胃がん予防につながる検査と治療を解説


ピロリ菌の除菌により胃がんリスクは下がりますが、ゼロにはなりません。除菌前の胃炎の程度(萎縮の強さ)が強かった方ほど、除菌後も発がんリスクが残ることが報告されています。


日本消化器内視鏡学会でも「除菌が成功しても定期的な内視鏡(胃カメラ)検査が必要で、特に萎縮性胃炎がある場合はより注意が必要」と明確に推奨しています。

そのため当院では、萎縮性胃炎の有無にかかわらず、ピロリ菌除菌後は年に1回の内視鏡検査によるフォローアップをおすすめしています。

③ 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の既往がある方

胃潰瘍は治癒後も再発しやすく、まれに潰瘍の底にがんが隠れているケースがあるため、悪性との見分けが特に重要です。


日本消化器病学会では、胃潰瘍の治療経過中に内視鏡検査による確認を推奨しています。当院でも治癒後1年ごとの内視鏡フォローをご提案しています。


なお、下記のような症状がある場合は、潰瘍の再発や出血のサインかもしれません。次回の定期検査を待たず、かかりつけ医に早めにご相談ください。

  • 黒っぽい便(タール便)が出た

  • 繰り返す吐き気・嘔吐

  • 急な体重減少

  • 強いみぞおちの痛みが続く

  • めまい・息切れなど貧血を疑う症状

④ 胃ポリープが見つかった方

胃ポリープには種類があり、種類によって次回の胃カメラを受ける間隔が変わります。

ポリープの種類

概要

胃カメラ検査頻度の目安

過形成性ポリープ

ピロリ菌感染による胃の炎症で発生しやすい赤みの強いポリープ。除菌で約80%が縮小・消失。

年1回の内視鏡検査が推奨

胃底腺ポリープ

ピロリ菌感染のない胃に発生。胃酸を抑える薬(PPI)の長期内服中に多い。がん化はきわめてまれとされている。

治療は基本的に不要。当院では2〜3年に1回の検査を提案。

胃腺腫(アデノーマ)

がんへの移行リスクがある「前がん病変」。

大きさや異型度に応じて内視鏡的切除(ESD/EMR)をお勧めすることがほとんどです。アフターフォロー含め、詳しくは担当医にご相談ください。

🌀「ポリープが見つかったと言われたけど、何も処置せずに帰ってきた…大丈夫?」


ご安心ください。胃ポリープの多くは経過観察で十分なものです。

ただし、種類によって推奨される検査頻度が異なるため、自分のポリープがどの種類かを、担当医にしっかり確認しておきましょう。

⑤ 早期胃がんや、前がん病変が見つかった場合

早期胃がん(粘膜内にとどまるがん)は、内視鏡治療(EMRやESD※)で完治を目指せるケースが多いがんです。お腹を切らずに胃を温存できるため、治療後の生活の質を保ちやすいことが大きなメリットです。

※EMR/ESD=いずれも開腹手術をせずに内視鏡で病変を切除する方法。EMR(内視鏡的粘膜切除術)は病変の下に液体を注入して浮かせてから切除する方法で、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)はより大きな病変を粘膜下層ごと一括で切除できる方法です。


ただし、治療後も「異時性胃がん(別の場所に新たに発生する胃がん)のリスクが残ること」がわかっています。実際にガイドラインでも、内視鏡的治癒切除の場合、年1〜2回の内視鏡検査による経過観察が推奨されています。

🔸 所見別の頻度目安まとめ

🌀「結局、自分はどのくらいの間隔で受ければいいの?」


という方に向けて、これまでの内容を整理します。以下の図を参考にしてくださいね。

※期間はあくまで目安となるため、かかりつけ医の判断を優先してください。

🔸胃カメラの検査頻度に関するよくある質問

Q. 胃カメラじゃなく、バリウム検査で経過を見るのはダメですか?

A. バリウム検査(胃X線検査)は広く普及していますが、直接粘膜を観察できる胃カメラのほうが、早期がんの発見精度は高いとされています。特にピロリ菌感染歴がある方や、胃がんの家族歴がある方には胃カメラをおすすめします。どちらを選ぶか迷う場合は、ぜひ当院でご相談ください。

Q. 胃カメラを受けた翌年も受ける場合、保険適用になりますか?

A. 症状がある場合や、前回の検査で経過観察が必要と診断された場合は、保険適用で受けられることがほとんどです。一方、症状のない「念のための検査」は自費(任意)扱いになることがあります。正確な適用判断は受診時に確認させていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

🔸 まとめ|所見に合わせた胃カメラ検査のペースで

胃がんは早期発見できれば、治癒率が非常に高いとされています。

そして今日お伝えしたかったのは、「胃カメラの受診間隔は所見によって人それぞれ違う」ということです。


今回の記事を参考に「自分の所見に合った間隔」で、定期的に胃カメラを受け続けてくださいね。


当院でも、できるだけ負担の少ない胃カメラ検査を行っています。
検査後のフォローアップやセカンドオピニオンの対応もできますので、ぜひ気軽にご相談ください。

▶︎【横浜市三ツ境駅徒歩2分】当院の胃カメラ検査の詳細はこちら


では、また次回のコラムで!


【参考文献】

  1. 小野裕之, 八尾建史, 藤城光弘, ほか. 胃癌に対するESD/EMRガイドライン(第2版). Gastroenterological Endoscopy. 2020;62(2):273-290.

  2. 日本胃癌学会. 胃癌治療ガイドライン医師用 2021年7月改訂 第6版. 金原出版; 2021.

  3. 国立がん研究センター がん対策研究所. 有効性評価に基づく胃がん検診ガイドライン 2014年度版. 2015.

  4. 日本消化器病学会. 消化性潰瘍診療ガイドライン2020 改訂第3版. 南江堂; 2020.

  5. 日本消化器内視鏡学会. ピロリ菌を除菌しましたが、その後胃カメラ検査を受ける必要がありますか?(消化器内視鏡Q&A). 監修:東北大学病院 消化器内科 小池智幸. 2017年9月7日掲載、2025年1月27日更新.

  6. 日本消化器内視鏡学会. 胃ポリープにはどんなものがありますか?(消化器内視鏡Q&A). 監修:東京女子医科大学 中村真一、東京慈恵会医科大学 玉井尚人. 2014年4月11日掲載、2024年3月25日更新.

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