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胃カメラ
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こんにちは!横浜LA内科・内視鏡クリニック 院長の本多です。
🌀 健診で萎縮性胃炎と言われたけれど、胃がんになるということ?
🌀 ピロリ菌はいないと言われたのに、なぜ萎縮性胃炎なのかわからない
健診で指摘されると、不安になりますよね。
萎縮性胃炎は胃がんのリスクが高くなる状態ですが、胃がんになると決まったわけではありません。
今回は、リスクがどのくらいなのか、これから何をすればよいのかを整理します。
萎縮性胃炎と言われたときの参考にしてください。
慢性胃炎は、胃の粘膜に炎症が長く続いている状態です。
その炎症によって、胃液の分泌などにかかわる「胃腺(いせん)」が減り、粘膜が薄くなった状態を萎縮性胃炎と呼びます。
慢性胃炎がある方すべてで、同じように萎縮が進むわけではありません。
血液中のペプシノゲン(※)の量や比率を測定するペプシノゲン検査は、萎縮の可能性を知る手がかりになります。
萎縮性胃炎の診断にあたっては、胃カメラで粘膜の状態を直接確認し、必要に応じて組織の一部を採って調べます。
※ペプシノゲン:胃の粘膜から分泌される、たんぱく質を消化する酵素(ペプシン)の元になる物質。胃の粘膜の萎縮・老化が進むと、血液中のペプシノゲンの量が減ったり、バランスが崩れたりする。
萎縮は、ある日突然起こるものではありません。
ピロリ菌感染による炎症が長く続くと、胃腺が減る「萎縮」や、胃の粘膜が腸の粘膜に似た状態になる「腸上皮化生」が起こることがあります。
こうした変化は胃がんのリスクと関係しますが、感染した方すべてが同じ経過をたどり、胃がんになるわけではありません。
ピロリ菌が陰性なのに萎縮性胃炎と言われて、戸惑う方がいらっしゃいます。
ピロリ菌の感染は萎縮性胃炎の原因のひとつですが、次の理由で検出されないこともあります。
<ピロリ菌が陰性と出る主な理由>
過去に除菌を受け、菌がいなくなったあとも萎縮が残っている
萎縮が進み、ピロリ菌が生息しにくくなっている
自己免疫など、ピロリ菌以外の原因で萎縮が起きている
検査方法や服用中の薬の影響で、感染していても陰性になっている
検査結果は、除菌を受けたことがあるかどうかや、胃カメラで見た粘膜の状態と合わせて判断します。

日本人1,526人を平均約8年間追跡した研究では、ピロリ菌に感染していた方の約3%で胃がんが見つかったと報告されています。
また、萎縮が高度な方や腸上皮化生がある方ほど、胃がんが見つかる割合が高かったという報告もあります。
ただし、研究の対象は胃の病気や不調で受診した方であり、この数値がそのまま、健診で萎縮性胃炎を指摘された方全員に当てはまるわけではありません。
健診では、ピロリ菌抗体検査とペプシノゲン検査を組み合わせて、胃がんのリスクを評価する方法もあります。
ただし、この2つはリスクの高さを推定する検査で、胃がんそのものを見つける検査ではありません。
萎縮性胃炎を指摘された方は、ピロリ菌が陰性でも、胃カメラの結果や除菌歴を含めて確認しましょう。胃カメラ検査を行うことで、自身の胃がんリスクや、次の定期検査時期を考える手がかりになります。
ピロリ菌に感染している場合は、除菌治療を検討します。
除菌によって胃がんのリスクは下がると報告されていますが、ゼロにはなりません。胃の炎症や萎縮が改善することはあるものの、すでに進んだ萎縮や腸上皮化生が残る場合があるためです。特に、除菌前に萎縮が進んでいた方は、治療後も注意が必要です。
除菌が成功したあとも、胃がんなどを早く見つけるために、定期的な胃カメラを続けましょう。
ピロリ菌の検査や治療の進め方は、次の関連コラムで詳しく紹介しています。
▶︎ 参考コラム:「胃の不調はピロリ菌が原因?胃がん予防につながる検査と治療を解説」

萎縮性胃炎では、自覚症状だけで胃の状態を判断できません。健診で指摘されたら、症状がなくても今後の検査について相談しましょう。
胃の痛みや不快感、吐き気が続く場合や、意図せず体重が減っている場合は、予定の検査日を待たずに受診してください。これらの症状は、萎縮性胃炎以外の原因でも起こるため、詳しい検査が必要です。
なお、血を吐いたり、黒いタール状の便が出たりした場合は、消化管から出血している可能性があるため、すぐに救急外来を受診してください。
A. 萎縮性胃炎の経過観察で胃カメラを受ける間隔は、一律には定まっていません。当院では1年に1回の検査をおすすめしています。
ピロリ菌の除菌により胃がんのリスクは下がりますが、ゼロにはなりません。除菌前の萎縮が強かった方ほど、除菌後も胃がんのリスクが高いと報告されているため、継続的に確認していきましょう。
A. ピロリ菌を除菌すると胃の炎症や萎縮がやわらぐことはありますが、薄くなった粘膜が完全に元どおりになるとは限りません。
ピロリ菌以外の原因がある場合は、その原因に応じて対応します。治療後も、胃の状態に合わせて経過を確認することが大切です。
萎縮性胃炎と指摘されても、胃がんと診断されたわけではありません。まずは、ピロリ菌の感染や除菌歴、萎縮の程度を確認することが大切です。
除菌でリスクは下げられると報告されていますが、ゼロにはならないため、除菌のあとも定期的に胃カメラで見ていきます。
また、ピロリ菌が陰性と言われた方も、萎縮が進んでいるときは、定期的な胃カメラ検査で経過を確認していきましょう。
当院では、萎縮性胃炎の方も定期的に胃カメラ検査を受けていただけるように、できるだけ苦痛に配慮した方法で検査を行っています。他院で健診を受けられた場合も、結果をお持ちいただければあらためて確認できますので、ぜひお気軽にご相談ください。
このコラムが、萎縮性胃炎と言われて不安を感じている方の、安心につながればうれしいです。
【参考文献】
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日本ヘリコバクター学会. H. pylori感染の診断と治療のガイドライン2024改訂版.
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国立がん研究センター 予防研究グループ. 東京胃がん検診追跡調査 Q&A.
日本消化器内視鏡学会. ピロリ菌を除菌しましたが、その後胃カメラ検査を受ける必要がありますか?(消化器内視鏡Q&A).