横浜LA内科・内視鏡クリニック

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胃カメラが苦手なあなたへ:「眠っている間に終わる」検査のはなし

胃カメラ

公開日

2025.6.6

更新日

2026.5.27

鎮静剤を使用して、リラックスして眠っているような状態で胃カメラ検査を受けている患者さんと、モニターを確認する医師のイラスト。

こんにちは!横浜LA内科・内視鏡クリニック 院長の本多です。


健康診断のオプションや人間ドックなどでよく見かける「胃カメラ検査」。

「40歳を超えたら一度は受けたい検査No.1」

と個人的には声を大にして、家族や親戚に伝えています(おかげで本多家の一族では、”大人の健康チェック”として胃カメラ検査が定着したものと自負しています)。


今でこそ、内視鏡専門医として胃カメラとは一心同体、夢でも胃カメラを操っているくらいの私ですが、ここで初心に返り、あらためて考えてみました。


「健康診断でどうぞ」と勤めている会社からサラッと言われたり、

「必須項目」として最初から人間ドックに組み込まれていたり。


検査を受ける機会に恵まれたとしても、いざ胃カメラを受けるとなると

💭いやいや、ちょっと待って、どうしようかな…

すぐには気が進まない、というのが多くの方のホンネではないでしょうか。


そこで、このコラムでは

胃カメラが苦手なあなたへ:「眠っている間に終わる」検査のはなし

というテーマで、胃カメラ検査についてわかりやすくお伝えします。


  • 初めての胃カメラを考え中の方

  • 過去に受けた検査がつらく、しばらく足が遠のいている方


このような方にぜひお読みいただき、

💭胃カメラの不安、ちょっと軽くなったかも。前向きに考えてみようかな

と感じていただくきっかけになれば幸いです。

🔸胃カメラって本当に必要?早期発見の精度はトップクラス


いきなりちゃぶ台をひっくり返すようですが(「ちゃぶ台」が通じるあなたは40代以上とお見受けします)、そもそも、胃カメラ検査は必要なのでしょうか?


この医学の進んだ現代に、わざわざ「カメラを飲み込む」という、ある意味なんとも原始的な方法を用いてまで調べなければならないことなんて、あるのでしょうか?


…答えは「イエス」です。


私が周りの大切な人に検査をすすめるのも、今コラムで力説しているのも、胃カメラでなければわかりづらい・気づきにくい病気があるからです。


胃に起こる病気には、胃潰瘍・胃がんなど、悪化すると命に関わることもある病気がいくつもあります。しかも、これらの病気は最初はっきりとした症状もなく、静かに進行していきます。

早期に発見できれば治療の負担が少なく、健康を取り戻せる可能性もありますが、もし気づくのが遅れると治療が難しくなり、長引いてしまうことに。


胃カメラ検査は、こうした病気にあらわれる初期の小さな異変を発見するのに役立ちます。


「胃の中をカメラで映して、医師が目で見て確認する」

病気を早期発見するための方法として、精度の高さでこれを大きく上回る検査は、今のところありません。


だからこそ、もし今あなたが「怖いから」「気乗りしないから」といった理由で、なんとなく胃カメラ検査を避けてしまっているとしたら…それは、重大な病気のサインを見逃してしまうことになりかねないのです。

患者さんの本音その1

必要なのはわかった。でも胃カメラって苦しいのをガマンして受けるんでしょ?


今までの胃カメラに「苦しい」というイメージをお持ちの方、あなたの苦しさの原因は次のうち、どれが当てはまりますか?

🔸胃カメラが苦しい3つのワケ


胃カメラを避けたくなる理由は、多くの場合「苦しいから・つらいから」。

その原因は、主に次の3つが考えられます。

1. 嘔吐反射(「オエッ」となる反応)

胃カメラは、細長いチューブのような形をしています。

これを鼻や口から胃まで通すわけですが、のどの奥あたりに胃カメラが入ると身体が

「なんか変なものが入ってきた!」

と判断して、自然に吐き出そうとする反応が起こります。

検査が始まってすぐに「オエッ」となったことがある方も多いのではないでしょうか?


これは「嘔吐反射(おうとはんしゃ)」と呼ばれるもので、異物から身体を守るための大切な仕組みですが、実際に経験するととても不快に感じるものです。


人によって、この反射反応が「強く出る方」と「そうでもない方」がおり、検査で何度も「オエッ」となってしまうと

💭もう、胃カメラはいいや…

と避けたくなる気持ちに。


いくら検査が大切とはいえ、私だってオエオエするのがわかっていて

💭さあ、今年もきちんと受けるぞ!

とはならないでしょう。

この嘔吐反射が起こることが「胃カメラは苦しい」と言われる大きな原因だと思われます。

しかし実はこれ、防ぐことができます。詳しくは次の章で。

2. のどの違和感

胃カメラは「鼻から通すもの」と「口から通すもの」があり、鼻から通すものは直径5〜6mmという細さです。

しかし細くても、のどや食道を通るときにはどうしても物理的な刺激となってしまい、違和感や痛みを感じることがあります。検査後にもしばらく、のどの違和感が残る場合もあります。

日常生活であまり感じることのない違和感や痛みであるため、ストレスや不安を強く感じてしまうことも。これも「つらい」原因となります。

3. 息苦しさ

胃カメラを口から通す場合には、口がふさがるため、鼻で呼吸することになります。鼻炎などで鼻の通りがあまりよくない場合、これが「息苦しさ」につながります。


また、検査中に撮影しやすくするため、胃の中に空気を送ることがあります。

これによって「ゲップ」が出やすくなるのですが、検査中はなるべくガマンしていただく必要があります。これも「苦しい」と感じる原因の一つです。



【胃カメラ検査が「苦しい」原因】

嘔吐反射、のどの違和感、鼻呼吸の息苦しさ、ゲップの我慢など、胃カメラ検査で苦痛を感じる物理的な原因を箇所別に説明した人体図。

🔸うとうとしたら検査終了?つらさ和らぐ「鎮静」とは


こうした苦しさを抑えるための方法として

「鎮静」をして行う胃カメラ検査

があります。鎮静下内視鏡検査とも呼ばれます。


眠くなる薬(鎮静剤)を点滴で使って「うとうと」とした状態を導きます。

これにより脳をリラックスさせ、不安や緊張を和らげるとともに、嘔吐反射も起こりにくくすることができます。

痛み止め(鎮痛剤)も一緒に使うことで、苦しさ・痛みを感じることはほぼありません

患者さんは検査中のほとんどの時間を眠ったような状態で過ごすため、「気がついたら終わっていた」という感じで検査を受けることができます。


薬を使わないときに比べて苦しさ・つらさが抑えられる一方で、検査自体の精度に変わりはありません。むしろ、患者さんが嘔吐反射で動いたり、緊張のあまり身体に余計な力が入ってしまったりすることなく進められるため、より安全でスピーディーな検査につながります。

現在、多くの医療機関で標準的な選択肢として取り入れられている方法です。


また当院では検査を受ける方全員に、点滴で使う鎮静剤・鎮痛剤とは別に、鼻または口(のど)への痛み止めの麻酔も行っています。

これにより、のどの違和感や痛みを和らげられるため、より「つらくない」検査を受けていただけるよう心がけています。

検査前の麻酔、検査中のリラックス状態、検査後の「気がついたら終了」という目覚めまで、鎮静剤を用いた検査の経過を示す3段階のイラスト。

🔸検査中に眠るのが不安な方へ


一方で、こんな声も。

患者さんの本音その2

眠っている間に全部終わる?それはそれで、なんとなく不安…

検査中の記憶がまったくないのは、イヤ。


私なんかは「寝てるだけでOKなんて、ラッキー!」などと思ってしまうタイプですが(書いていて少し恥ずかしい)、初めてのクリニックで、初めての検査。

そんな患者さんが、ご自身の意識がなくなってしまうことに不安を感じるのは、もちろん自然なことです。


ここで、意外と知られていない事実をお伝えします。


「鎮静」は全身麻酔ではありません。


全身麻酔では「完全に意識を失う」状態を目指しますが、鎮静では「浅い眠り」のような状態を保ちます。

文字通り「うとうと」しているだけなので、検査中に声をかけると、反応できる程度の意識は残っていることがほとんどです。

また、使う薬の種類・量は、みなさんがまったく同じというわけではなく、検査を受ける方それぞれの体質やご希望に合わせて調整しています。


💭苦しいのはイヤだけど、完全に眠ってしまうのも不安…


そんなホンネも、お気軽にお聞かせください。

当院では事前に、眠りの深さについても患者さんとご相談しています。「少し記憶を残したい」「しっかり眠っていたい」など、できる限りご希望に合わせた調整を心がけています。

ただし、当日の体調などにより薬の効き目が変わることもあるため、検査前から検査後まで注意深く見守りながらベストな状態を目指しています。

軽い鎮静から深い鎮静、全身麻酔まで、それぞれの意識レベルや呼びかけへの反応の違いを表情アイコンで比較した図。

🔸副作用のこと:正しく知ってきちんと対策

患者さんの本音その3

眠くなる薬って、副作用は怖くないの?

検査が終わった後の体調も気になる。すぐに元に戻れるのかな?

薬を使うことによる心配もいろいろありますよね。

鎮静剤には、まれに呼吸が浅くなったり血圧が下がったりする副作用があります。

薬がよく効いていて、検査後も頭がぼーっとしたり、ふらつきを感じる場合には、大事をとって30分〜1時間ほど院内で休んでいただくこともあります。

また、検査当日の車・バイク・自転車などの運転は控えていただくようお願いしています。


一方で、胃カメラ検査で鎮静剤を使うことは、しっかりと対策を行えば副作用のリスクを最小限に抑えられることがわかっており、科学的な根拠(エビデンス)にもとづいたメリットのある方法として認められています。

当院でも検査前から検査後まで、心拍数・血中の酸素濃度・血圧などを常にモニタリングしながら、医療スタッフがすぐ近くで付き添います。

もし気になることがあれば、当日でも遠慮なくご相談ください。一緒に考えたうえで、“鎮静剤を使わない”という選択をすることもできます。

🔸健康と安心を「眠っている間に」手に入れよう


ここまで「眠っている間に終わる」胃カメラ検査の紹介やそのメリットについて、いろいろと書いてきましたが、一番伝えたいこと、それは胃カメラ検査をどうか避けないでほしいということです。


これまで、大学病院でも診療を行っていた私は、胃がんなどの進行した病気に苦しむ患者さんを多く診てきました。その中には「もし以前から定期的に胃カメラを受けてくれていたら…もっと軽いうちに見つけて治すことができたはずなのに」という方が何人もいらっしゃいました。

そのうちのおひとりに、

💬なぜ、今まで検査を受けておられなかったのでしょうか?

とお聞きしたところ、こんなお答えでした。


💬健康診断で受ける機会はあったんですが、一度受けて苦しかったから…。それ以来、胃カメラを避け続けてしまったんです。


鎮静剤を使った胃カメラ検査は、その苦しみを小さくしながら、大きな病気を見逃さないための、安心できる選択肢のひとつです。

「苦しいから」「なんとなく不安だから」

といった理由で検査を避けている方がもしいらっしゃったら、ぜひ横浜LA内科・内視鏡クリニックへお気軽にご相談ください。

内視鏡専門医をはじめとするスタッフ一同で、あなたの健康に向き合います。

▶︎当院の胃カメラ検査について詳しくはこちら


それではまた、次のコラムで!

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