横浜LA内科・内視鏡クリニック

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コラム

【症状がないから大丈夫?】胃カメラ・大腸カメラが大切な理由 

内視鏡

公開日

2026.6.24

更新日

2026.6.23

こんにちは!横浜LA内科・内視鏡クリニック院長の本多です。

🌀「胃が痛いわけじゃないし、食欲もある。内視鏡なんて必要ないよね」

🌀「検査って、何か症状が出てから受けるものじゃないの?」


そう思っている方は、実はとても多いです。でも、その考え方が病気の発見を遅らせてしまうことがあります。


胃がんや大腸がんは日本人に多く、しかも内視鏡で早期に見つけられるがんです。それにもかかわらず、「症状がないから大丈夫」と検査を先延ばしにしている方が少なくありません。


なぜ無症状のうちに内視鏡を受けることが大切なのか、データとともにわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

🔸 「症状が出てから受けよう」が危険な理由

胃がんや大腸がんは、早期の段階では自覚症状が出にくいのが特徴です。胃もたれや食欲低下、便に血が混じる・便通が変わるといった症状が出てから受診すると、すでに進行した状態で見つかることもあります。だからこそ、症状の有無だけで「大丈夫」と判断しないことが大切です。


胃がんの5年生存率は、早期のステージIでは90%を超えますが、進行すると大きく下がり、ステージIIIで約40%、ステージIVでは10%を下回ります。この差は非常に大きく、早期発見の重要性がよくわかります。


🌀「でも、自分は若いし、家族にがんの人もいない。関係ないのでは?」


そう感じるのも自然なことです。ただ、胃がんのリスク因子としてよく知られているのがヘリコバクター・ピロリ菌(H. pylori)への感染です。感染率は若い世代ほど下がってきていますが、40〜50代でも一定の割合の方が感染しているとされています。自覚のないまま感染していることも多いため、「自分は大丈夫」という思い込みこそが、実はいちばんのリスクと言えます。


内視鏡のメリットは、がんを「見つける」ことだけではありません。とくに大腸では、がんになる前の段階で手を打てるのが大きな強みです。大腸がんの多くは「腺腫性ポリープ」という前がん病変を経て発生します。このポリープを内視鏡検査で見つけて、その場で切除することで、大腸がんそのものを予防できる可能性があります。

🔸 内視鏡検査で何がわかるの?

胃カメラ(上部消化管内視鏡)でわかること

胃カメラでは、口または鼻からスコープを挿入し、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察します。胃がんそのものだけでなく、ピロリ菌感染が疑われる胃炎や萎縮性胃炎、腸上皮化生、異形成(がんになる前の細胞の変化)など、将来の胃がんリスクにつながる所見を確認できるのも特徴です。

バレット食道は、胃酸の逆流などにより食道の粘膜が変化した状態で、食道腺がんのリスクと関連することが知られています。頻度は高くありませんが、逆流症状が続く方やリスクがある方では、内視鏡で確認しておきたい所見のひとつです。

大腸カメラ(下部消化管内視鏡)でわかること

大腸カメラでは、肛門から大腸全体を観察します。大腸がんの前がん病変である「腺腫性ポリープ」を見つけ、必要に応じてその場で切除できるのが大きな強みです。

大腸がんは日本人のがん死亡原因の上位を占めますが、定期的に検査を受けている方はまだ多くないのが現状です。

🔸 何歳から・どのくらいの頻度で受けるべき?

胃カメラ・大腸カメラとも、まずは40歳を目安に一度受けておくことがすすめられます。ただし、その後どのくらいの間隔で受けるかは、リスクや前回の結果によって変わります。

以下のような方は、より早めに、かつ定期的な受診がすすめられます。

年代別の受診タイミングは、以下のコラムでも詳細を解説しています。

▶︎ 参考コラム:胃・大腸カメラは何歳から?年代別の受診タイミングを解説

🔸 健康診断のバリウムと胃カメラの違い

多くの方が「健診でバリウム検査を受けているから大丈夫」と考えています。ですが、バリウム検査にはいくつかの弱点があります。

ひとつは、バリウム検査ではその場で組織を採取(生検)できないこと。気になる影が見つかっても、がんかどうかの確定診断には、あらためて内視鏡検査が必要になります。

もうひとつは、食道の観察が苦手なこと。バリウムは飲み込むとすぐに流れてしまうため、食道の粘膜をじっくり見るのには向いていません。

内視鏡なら、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接観察でき、気になる部分はその場で生検まで行えます。健診のバリウムを、精密検査としての内視鏡に置き換えることを、ぜひ一度ご検討ください。


▶︎ 参考コラム:「バリウムか、胃カメラか。」健診で迷う40代からの胃検査、選び方の基準 

🔸 「なんとなく不安」を安心材料に変えるために

🌀「検査を受けて、もし何か見つかったら怖い…」


そう思うと、なかなか検査に踏み出せない方もいるかもしれません。ただ、検査を受けないままでいると、「本当に大丈夫かな」という不安を抱え続けることにもなります。


内視鏡検査で大きな異常がなければ、今の状態を知る安心材料になります。また、もし何か異常が見つかったとしても、早い段階で発見できれば、体への負担が少ない治療も含めて、選択肢が広がります。


内視鏡検査は、怖い結果を知るためのものではなく、今の体の状態を知り、これからの健康を守るためのものです。


「何もない」とわかれば安心できる。もし異常があっても、早めに対処できる。どちらの場合も、検査を受けることには大きな意味があります。

🔸 内視鏡検査に関するよくある質問

Q. 症状がない場合の内視鏡検査に健康保険は使えますか?

A. 症状がある場合や、医師が医学的に必要と判断した場合は、健康保険が適用されます。一方、症状がない状態での自費検診(人間ドックなど)は自費扱いになることが一般的です。ただし、ピロリ菌感染が疑われる場合や、前回の検査でポリープが見つかっている場合などは保険適用になることもありますので、まずはご相談ください。

Q. 大腸カメラの前処置(腸の洗浄)がつらそうで踏み出せません。

A. 前処置は、以前より飲みやすい下剤が増え、負担も軽くなってきました。下剤はご自宅で飲んでいただきますが、飲み方は事前にしっかりご説明します。途中で飲みきれない・気分が悪い・お腹が痛いといったときは、無理をせずご連絡ください。

🔸 まとめ|無症状でも内視鏡検査を受けることが大切

今回お伝えしたかったのは、症状がない時期でも、内視鏡検査を受けておく価値があるということです。


消化器がんは、症状が出てからでは、すでに進行していることが少なくありません。でも内視鏡なら、がんになる前の病変の段階で見つけて取り除いたり、早期のうちに発見したりできます。早く見つかるほど治療の選択肢は広く、体への負担も小さくて済みます。

バリウム検査では見つけにくい食道の病変まで直接観察でき、気になる部分はその場で詳しく調べられるのも、内視鏡ならではの強みです。

鎮静剤の広まりで「つらい検査」というイメージも、ずいぶん変わってきました。

当院でも、鎮静剤(検査中の苦痛をやわらげるお薬)を使用した負担の少ない検査に対応しています。「自分は受けた方がいいのかな?」というご相談も歓迎していますので、お近くの方はぜひ気軽にご相談ください。

まずは40歳を目安に、一度受けておくことをおすすめします。

▶︎ 当院の胃カメラについて詳しくはこちら

▶︎ 当院の大腸カメラについて詳しくはこちら

では、また次回のコラムで!


【参考文献】

  1. 国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」

  2. 国立がん研究センター「院内がん登録2015年5年生存率(ネット・サバイバル)」

  3. 日本ヘリコバクター学会「H. pylori感染の診断と治療のガイドライン 2016改訂版」

  4. 日本消化器病学会「大腸ポリープ診療ガイドライン 2020」

  5. 日本消化器病学会「胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021(改訂第3版)」

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